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「リーンエンタープライズ」から見る「リーンIT」の特徴

強く柔軟で成長を続ける企業となるための考え方と手法に関する「リーンエンタープライズ」のワークショップに参加してまいりました。

「リーンエンタープライズ」の著者であるバリー・オライリー氏が来日されており、直接、その講演を拝聴しワークショップに参加する機会を得ました。

リーンエンタープライズとは、リーンスタートアップの手法を元にしたもので、組織を改善し、イノベーションを実現し加速するための創発的な組織作りを目指すものです。その内容にはTPS(トヨタ生産方式)やデザイン思考、ビジネス・モデル・ジェネレーション等、様々な最新の手法やフレームワークや手法も参考にされていることを感じることができました。

リーンというと「ムダを省く」の印象が強いかもしれませんが、それ以上に継続的に改善し続け、変化に対応し続ける人材と組織であることを目指すのだという点を改めて確認できました。

ご参考

書籍 「リーンエンタープライズ - イノベーションを実現する創発的な組織作り」
「新規事業を生み出し、顧客にすばやく価値を届けるには、それを支援する体制が必要です。本書は、あらゆるムダを省き、継続的に仮説検証を繰り返しながら、プロダクトやサービスを構築する「リーンスタートアップ」の手法を既存の企業に適用するための方法を説明します。 市場環境や顧客ニーズの変化に対応し、イノベーションを加速させ、組織文化、ガバナンス、財務管理を最適化し続けるハイパフォーマンス組織になるための原則とパターンを、さまざまな成功企業のケーススタディとともに詳述します。」

もちろん詳しい内容をここで共有することはできませんが、弊社が研修とコンサルティングでお客様へ展開している ”LeanIT” に通じる内容が多々出て参りました。その共通部分を中心にご紹介します。

【リーンIT】リーンITは強く柔軟で成長し続けるIT組織を作るためのメソドロジーと手法です。

“a complex, adaptive system composed of people who share a common purpose”

ORIENT→EXPLORE→ACCELERATE→TRANSFORM→(ORIENTに戻る)という非常にシンプルな4つのステップが考え方の中心となります。

◆ORIENT(指向)

組織の存在する目的、目指す目標を考え、メンバーで共有する。

“Innovation Horizons”(3つのホライズンのモデル)等を活用しながら将来に目を向け、目先だけでなくイノベーションを起こすための投資にもリソースを割くように心がけ、イノベーション・ポートフォリオを維持・更新する。

【リーンIT】「組織の戦略的な目標」をベースに、「VOC(Voice Of Customer, お客様の声)」を意識し、メンバーで共通意識を持ちながら考え、行動します。

◆EXPLORE(探索)

顧客やユーザーの生の声を実際に聞きに行き、仮説駆動型の開発を行う。

【リーンIT】「現地現物 (Go see)」で常に「VOC(お客様の声)」を聞き、それを元に考え行動します。

◆ACCELERATE(加速)

顧客やユーザーのフィードバックと数字に基づく高速な学習サイクルにより、組織の成長を加速する。「バリューストリーム・マッッピング (Value Stream Mapping)」や「カタ」等の手法や考え方を活用する。

【リーンIT】”SIPOC” や「バリューストリーム・マッピング」、「A3手法」、”DMAIC” 等の手法をうまく活用しましょう。これにより、「VOC(お客様の声)」とともに、自組織の状況を数値で捉えて見える化し、また、着実に改善を実現していきます。

◆TRANSFORM(変革)

実験と学習を行い、改善をし続ける組織文化に変革していくことで、新たなイノベーションを生み出し続ける組織へと変革する。

【リーンIT】前述の各種手法を実践することにより行動を変革させ、また同時に、リーンの考え方を組織内に浸透させることにより、改善し続ける人材と組織を作って行きます。

“Lean” の考え方と手法を活用し、強く、柔軟で、成長し続ける人や組織を作るための活用法は世の中にたくさん出てきています。弊社もIT組織とITに携わるみなさんの更なる成功の少しでもお役に立てるよう、「リーンIT」を展開して参ります。